一定の基準を満たす重症心身障害児を受け入れるための体制を確保し、重症心身障害児やその家族の状況及びニーズに応じて、地域において必要な支援を受けることができるよう看護職員の加配を行っている場合に「看護職員加配加算」を算定することができます。
看護職員加配加算の対象事業所
- 重心型児童発達支援事業所
- 重心型放課後等デイサービス事業所
(旧)重症心身障害児児童発達支援については割愛。
看護職員加配加算の算定要件
区分 | 定員 | 摘要 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
5人 | 6人 | 7人 | 8人 | 9人 | 10人 | 11人以上 | ||
看護職員 加配加算 (Ⅰ) |
400単位 /日 |
333単位 /日 |
286単位 /日 |
250単位 /日 |
222単位 /日 |
200単位 /日 |
133単位 /日 |
医療的ケア児の判定基準のスコアに 前年度の出席率を掛けた点数の合計 点数が40点以上の重心型事業所 |
看護職員 加配加算 (Ⅱ) |
800単位 /日 |
666単位 /日 |
572単位 /日 |
500単位 /日 |
444単位 /日 |
400単位 /日 |
266単位 /日 |
医療的ケア児の判定基準のスコアに 前年度の出席率を掛けた点数の合計 点数が72点以上の重心型事業所 |
看護職員加配加算(Ⅰ)の算定要件
① 重心型の事業所であること
② 指定通所基準に定める員数(基本となる人員配置の員数)に加え、看護職員を1名以上配置すること(常勤換算による配置)
③ 医療的ケア児のそれぞれの医療的ケアスコアを合計した数が40点以上であること
④ 事前に届け出ていること
⑤ 医療的ケアが必要な障がい児に対して支援を提供することができる旨を公表していること
看護職員加配加算(Ⅱ)の算定要件
① 重心型の事業所であること
② 指定通所基準に定める員数(基準人員の員数)に加え、看護職員を2名以上配置すること(常勤換算による配置)
③ 医療的ケア児のそれぞれの医療的ケアスコアを合計した数が72点以上であること
④ 事前に届け出ていること
⑤ 医療的ケアが必要な障がい児に対して支援を提供することができる旨を公表していること
看護職員加配加算(Ⅰ)と看護職員加配加算(Ⅱ)はいずれか1つしか算定できません。
児童発達支援と放課後等デイサービスの多機能型事業所における医療的ケア児については、医療的ケアスコアを合算して算出します。
障がい児の医療的ケアスコアの合計点数の算出方法
① 当該年度(毎年4月1日から翌年3月31日までの年度)の「医療的ケア児の利用日数」と「医療的ケアスコア」を用いる。
② 当該事業所を利用する医療的ケア児のそれぞれの「医療的ケアスコア」に、当該医療的ケア児の「当該年度の前年度の延べ利用日数」を乗じ、当該数を「当該前年度の開所日数」で除した数とする。小数点第2位以下は切り上げ。
<モデルケース>
- 営業日 200日(前年度の開所日数)
- 医療的ケアスコアが16点の医療的ケア児が180日利用
- 医療的ケアスコアが20点の医療的ケア児が150日利用
- 医療的ケアスコアが32点の医療的ケア児が100日利用
⇒(16点×180日+20点×150日+32点×100日)÷200日=45.4点
⇒合計40点以上なので、看護職員加配加算(Ⅰ)を算定可。
③ 新設、増改築等の場合の医療的ケアスコアについては、
新設or増改築等の時点から3月未満の間
新設or増改築等の時点から体制届の提出までの間の「在籍者数(契約者数)」のうち、医療的ケア児の「それぞれの医療的ケアスコアを合計した数」とする。
新設or増改築等の時点から3月以上1年未満の間
新設or増改築の時点から3月間における医療的ケア児の「それぞれの医療的ケアスコア」に、当該医療的ケア児の「延べ利用日数」を乗じ、当該数を「3月間の開所日数」で除して得た数とする。
新設or増改築の時点から1年以上経過している場合
直近1年間における医療的ケア児の「それぞれの医療的ケアスコア」に、当該医療的ケア児の「延べ利用日数」を乗じ、当該数を「1年間の開所日数」で除して得た数とする。
<モデルケース/新設から3月未満の場合>
新設時から体制届提出時までの「在籍者数(契約者数)」のうち、医療的ケア児の「それぞれの医療的ケアスコア」を合計した数により判断します。
- 医療的ケアスコアが16点の医療的ケア児
- 医療的ケアスコアが20点の医療的ケア児
- 医療的ケアスコアが32点の医療的ケア児
⇒16点+20点+32点=68点
⇒合計が40点以上になるので看護職員加配加算(Ⅰ)を算定可。
<モデルケース/新設から3月以上1年未満の場合>
新設時から3月間における医療的ケア児の「それぞれの医療的ケアスコア」に、当該医療的ケア児の「延べ利用日数」を乗じ、当該数を「3月間の開所日数」で除して得た数により判断します。
- 営業日数75日(新設時から3月間の開所日数)
- 医療的ケアスコアが16点の医療的ケア児が60日利用
- 医療的ケアスコアが20点の医療的ケア児が40日利用
- 医療的ケアスコアが32点の医療的ケア児が20日利用
⇒(16点×60日+20点×40日+32点×20日)÷75日=32点
⇒合計が40点未満になるので、看護職員加配加算は算定不可。
④ 定員を減少する場合の医療的ケアスコアは、減少後の実績が3月以上あるときは、減少後3月における医療的ケア児の「それぞれの医療的ケアスコア」に、当該医療的ケア児の「延べ利用日数」を乗じ、当該数を3月間の「開所日数」で除して得た数とする。
⑤ 上記により難い合理的な理由がある場合であって、都道府県知事が認めた場合には、他の適切な方法により、障がい児の数を推定することができる。
看護職員加配加算は、主として重症心身障害児を通わせる重心型児童発達支援や重心型放課後等デイサービスの事業所を対象とした加算です。単位数が比較的大きい加算なのでできれば算定したい加算なのですが、算定要件のハードルが高いためあまり算定できている事業所は多くないようです。
当事業所は重心型の児童発達支援事業所や放課後等デイサービス事業所の開業支援や運営支援、コンサルティングサービスの実績もございます。児童発達支援や放課後等デイサービスの開業や運営については弊所へご依頼ください。
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