サービス管理責任者(児童発達支援管理責任者)欠如減算をわかりやすく解説

サービス管理責任者や児童発達支援管理責任者が指定基準に定める人員基準を満たしていない場合には、一定の期間、減算となります。

サービス管理責任者(児童発達支援管理責任者)欠如減算とは?

サービス管理責任者(児童発達支援管理責任者)の配置が人員基準を満たしていない場合に、利用者全員について一定割合で減算になることをいいます。

サービス管理責任者(児童発達支援管理責任者)以外のサービス提供職員(生活支援員等)が欠如した場合とは減算期間や減算割合のタイミングが異なりますので注意してください。サービス提供職員が欠如した場合はこちら

サービス管理責任者(児童発達支援管理責任者)欠如減算

対象者 減算期間 減算割合
利用者全員 人員欠如した月の翌々月1日から
人員欠如が解消されるに至った月の末日まで

※翌月の末日において人員基準を満た
すに至っている場合は除く

減算が適用される月から
4か月目まで
利用者全員について
  所定単位数の70%を算定
 (30%減算)

減算が適用される月から
連続して5ヶ月以上の月
利用者全員について
  所定単位数の50%を算定
 (50%減算)

該当するサービス

療養介護、生活介護、短期入所、自立訓練(機能訓練)、自立訓練(生活訓練)、就労移行支援、就労継続支援A型、就労継続支援B型、就労定着支援、自立生活援助、共同生活援助(グループホーム)、児童発達支援(児童発達支援センターで行う場合を除く)、放課後等デイサービス、居宅訪問型児童発達支援、保育所等訪問支援

対象者

利用者全員

減算期間

人員欠如した月の翌々月1日から 人員欠如が解消されるに至った月まで

(ただし、翌月の末日において人員基準を満たすに至っている場合は除く)

サービス管理責任者(児童発達支援管理責任者)の最後の勤務日の翌日を起算日とし、その翌月末までに新しいサービス管理責任者(児童発達支援管理責任者)を配置して変更届が受理されれば減算を免れることができます。

(例1)サビ管が3月31日の勤務をもって退職

→4月1日からサビ管がいない状態なので、4月の翌々月の6月1日から減算適用(5月31日までに新たなサビ管を配置できれば減算を免れます)

(例2)サビ管が3月15日の勤務をもって退職

→3月16日からサビ管がいない状態なので、3月の翌々月の5月1日から減算適用(4月30日までに新たなサビ管を配置できれば減算を免れます)

減算割合

減算適用1月目から4月目 利用者全員について
所定単位数の70%を算定(30%減算)
減算適用5月目以降 利用者全員について
所定単位数の50%を算定(50%減算)

個別支援計画未作成減算とは?

個別支援計画の作成(モニタリングによる個別支援計画の作成を含む)は、サービス管理責任者(児童発達支援管理責任者)の業務の一つですが、サビ管(児発菅)が欠如している場合には、その間の個別支援計画は作成することができない(未作成)ということになります。そのため、該当利用者について個別支援計画未作成減算が適用されます。

個別支援計画未作成減算

対象者 減算期間 減算割合
・適切な時期に個別支援計画の
新規作成または更新がされてい
ない状態で支援を受けた場合
・サビ管等の配置要件を満たさ
ない者が作成した個別支援計画
基づき支援を受けた者
・サビ管(児発管)による指揮の下、
個別支援計画が作成されていない場合
(サビ管等欠如により作成できていな
い場合を含む)
・適切な時期にモニタリングや支援計
画の見直しが行われていなかった場合
上記に該当する月から解消されるに至
った月の前月
まで
・減算適用1月目から2月目
該当利用者について、
所定単位数の70%を算定
(30%減算)

・減算適用3月目以降
該当利用者について、
所定単位数の50%を算定
(50%減算)

該当するサービス

療養介護、生活介護、施設入所支援、自立訓練(機能訓練)、自立訓練(生活訓練)、就労移行支援、就労継続支援A型、就労継続支援B型、就労定着支援、自立生活援助、共同生活援助(グループホーム)、児童発達支援、医療型児童発達支援(指定医療機関で行う場合を除く)、放課後等デイサービス、居宅訪問型児童発達支援、保育所等訪問支援

対象者

  • 適切な時期に個別支援計画の新規作成または更新がされていない状態で支援を受けた者
  • サビ管等の配置要件を満たさない者が作成した個別支援計画に基づき支援を受けた者

減算期間

個別支援計画未作成にもかかわらず
サービス提供があった月から
当該状態が
解消されるに至った月の前月まで

減算割合

減算適用1月目から2月目 利用者全員について
所定単位数の70%を算定(30%減算)
減算適用3月目以降 利用者全員について
所定単位数の50%を算定(50%減算)

サービス管理責任者(児童発達支援管理責任者)欠如減算と個別支援計画未作成減算の取扱い

複数の減算事由に該当する場合の報酬の算定については、原則として、ぞれの減算割合を乗ずることとなりますが、「定員超過利用」と「人員欠如」の双方の事由に該当する場合については、減算となる単位数が大きい方についてのみ減算となります。減算となる単位数が同じ場合は、いずれか一方の事由のみに着目して、減算を行うことになります(平成18年10月31日障発1031001)。

他方、サービス管理責任者(児童発達支援管理責任者)欠如減算および個別支援計画未作成減算の両方の減算事由に該当した場合、いずれの減算も同様に事業所の体制に係るものであり、相互に連動して二重に減算される関係にあることから、減算となる単位数が大きい方についてのみ減算を適用することとする(平成30年5月23日事務連絡VOL3問2)とされています。実務ではこちらを採用している自治体が多いようです。

そして、個別支援計画未作成減算については、サービス管理責任者(児童発達支援管理責任者)が不在となった以降に新規で利用を開始した利用者及び適切な時期にモニタリングや支援計画の見直しが行われなかった利用者を対象とします(サビ管等不在の場合は新規の利用者受入れを禁止する自治体もあります)。

そのため、サービス管理責任者(児童発達支援管理責任者)欠如減算は「利用者全員」について、個別支援計画未作成減算は「該当利用者」について、減算適用されますので、「利用者全員」についての減算「該当利用者」についての減算を分けて考える必要があります。

サービス管理責任者(児童発達支援管理責任者)が欠如した場合の減算適用状況を以下の事例をもとに表にすると以下のようになります。

例)就労継続支援B型(基本報酬単位を100と仮定)

  • サビ管の退職日  3月31日
  • 欠如となった日   4月1日
  • 後任の配置日    9月1日

減算適用表

  4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月
減算前
単位
100 100 100 100 100 100 100
サビ管・児発菅
欠如
(利用者全員)
減算
なし
減算
なし
70 70 70 70 減算
なし
個別支援計画
未作成減算
(該当利用者)
70 70 50 50 50 減算
なし
減算
なし
減算後単位
(利用者全員)
100 100 70 70 70 70 100
減算後単位
(該当利用者)
70 70 50 50 50 70 100

上記の例の場合、サービス管理責任者(児童発達支援管理責任者)欠如減算と個別支援計画未作成減算が重複する月(6月7月8月)については、該当利用者については減算となる単位数が大きい「50」の方が適用されて50%の減算となります。


サービス管理責任者(児童発達支援管理責任者)欠如減算は、事業所運営において非常にインパクトのある減算です。また、個別支援計画未作成減算にもつながってしまいますので注意しましょう。

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    ・第三者への提供の手段または方法
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    ・本人の求めを受け付ける方法
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